海底の先

日常や本、映画などで心が動いた瞬間を文章にします。

尾身会長が「ブチ切れ」したもの

自分の中で考えたこととして残しておきたかったので書きます。

 

 

尾身会長のメッセージが世間に上手く伝わっていない苦しみがアベマの動画(https://youtu.be/WCDrIHwiV9g)から分かります。政府やメディア、国民、それぞれの立場や考えがあることを理解されたうえでの苦しみ。


 

メッセージが正しく伝わらないというのは「尾身会長ブチ切れ」と話題になった以下の発言でも感じました。

 

「宣言拡大」中・・・拍手起きた尾身会長“バッハ批判”(2021年8月26日)

youtu.be

 

「バッハ会長なんでわざわざ来るのか」

「銀座に一回行ったんでしょう」

という強く短い文だけが印象に残っている人が多いのかなとコメント欄やツイッターでの反応をみていると思います。バッハ氏のこれまでの行動に不満をためていた人も多く、それが弾けたような反応もみられます。

 

ネットニュースでも以下のようなものがあり、バッハ氏批判とのみ受け取っている人が多くいるのでしょう。確かに尾身会長の発言はバッハ氏が来日したという事柄を批判しています。

 

尾身会長ブチ切れにバッハ陣営「呼ばれたから来た」の呆れた反論(女性自身) - Yahoo!ニュース

舛添要一さんが尾身茂会長をバッサリ「バッハ会長を吊し上げる行為は科学者の発言とは思えない」「人事と予算ぶんどりに長けた政治家」(中日スポーツ) - Yahoo!ニュース

高橋洋一氏がバッハ会長をめぐる尾身会長の発言に噛みつく「なんていうことをいうのか」(東スポWeb) - Yahoo!ニュース

 

 

しかし、尾身会長の発言の趣旨としては、テレワークを要請しているのになぜバッハ会長の挨拶をオンラインでやらないのか、つまり政府のメッセージの統一性が保たれていないというところにあると思います。

 

【全録】尾身会長が苦言「バッハ会長なぜ来るのか」再来日を非難

youtu.be

 

この動画では、バッハ会長の行動については尾身会長に質問した議員に反応するかたちで言及しているのが分かります。

一例であることを明確にし、国会議員へテレワークを推奨していることにも触れ、一般庶民として、など言葉を尽くしていることも分かります。

 

バッハ会長に声を荒げているのではなくて、政府の自粛してほしい、感染対策してくださいというメッセージとオリンピックの開催方法などが一致していないことに声を荒げている。

大雑把にいえば政治に対する苦言なのだと受け取りました。個人の名前は一例にすぎない。

 

このようなことは発言の流れをみた人であれば、誰でも分かることだと思います。別に難しい解釈や知識が必要なわけではない。

しかしながら、世の中の不満感、短い尺で伝えたいTV、PVを稼ぎたいネットニュースの特性などなど様々な理由からメッセージがニュアンスの異なるものとして広まってしまう。

 

こういった現象があるのだときちんと認識しながら、得た情報を確かめて、社会を認識していかなければならないなあと思います。