海底の先

日常や本、映画などで心が動いた瞬間を文章にします。

2021-02-01から1ヶ月間の記事一覧

海堂尊『コロナ黙示録』感想

「世界初の新型コロナウイルス小説」 新型コロナはリスキーな目下の問題なのに、長編小説を書きあげてしまうだなんて速筆の海堂尊先生だからこその作品である。 『チーム・バチスタの栄光』からのファンとしては帯に書かれている登場人物を目にするだけでニ…

私とあなたが「無敵の人」になる可能性

インターネットスラングで「無敵の人」というとなにも失うものがない人のことをいう。 『いわゆる「社会的繋がり(他者へのコミュニケーション)の皆無」「家庭環境・無職・挫折などに起因する価値観の崩壊と劣等感の誇大妄想」などの条件により失うものが何も…

ハロプロというアイドルの音楽

ハロープロジェクトは歌って踊るアイドルである。現在、これを否定する人はいないと思う。アイドルと音楽について議論が交わされていることに関連して、私が考えたことを書いてみようと思う。最初に言い訳をすると、これは音そのものや音楽の歴史について知…

そういえば好きだったこと

いつもの道と少し違うところを歩いてみる。 チェーン店が並ぶ大通りの隣の道を選んだ。個人店が並ぶ昔ながらの商店街の名残のようなものがある世界が広がっていた。和菓子屋、ケーキ屋、やっているのか近くに寄らないと分からないような定食屋。 和風の小物…

ゆらゆら揺れて、ここはどこ

ひとりの人間である。肉体があり、自我を持ち、生活がある人間である。究極的には自分のことは自分にしか助けられないし、感情を寸分たがわず別の人間と共有することはできない。孤独な個人であり、精神と身体は自分のものであることを認識する必要がある。 …