海底の先

日常や本、映画などで心が動いた瞬間を文章にします。

地味子とギャル子が仲良くなる話。

 

クラスにいる地味ボッチな女とギャルがなんか仲良くなっちゃうって展開、漫画とかでみたことない?

あれって現実じゃありえない妄想的展開だよなぁ……

 

いや?待てよ?自分にもそんな時期があった気がするな!?!?

 

確か中学2年生の頃。

もちろん私が地味子側。クラスに友達いなくてもボケ〜〜〜〜と過ごしていたんだけど、いつの間にかギャルっぽい子となんか一緒にいた時期がある。

漫画によくあるようなキャラが違くともそれを尊重して仲を深め合った、みたいな素敵な関係ではなかったと思う。

 

かといって、ギャルに面白いおもちゃとして扱われていたというわけでもなかった。

ネガティブな人間なので嫌なことがあったら高確率で覚えているんだけど、嫌な記憶一切ないんだよな。

 

私はコミュ障でギャルだろうとなんだろうと人間と関係をうまく築くことはできなくて、ただボケ〜〜〜としながら「なんかいるなぁ」と思っていた。

 

ギャル子に「一緒の高校行こうよ!!!」と言われてびっくりしながらもちょっと嬉しかったのを覚えている。

 

先生が「おまえと一緒にいるとバカがうつるから〇〇(私)から離れろ!!」と言っているのを聞いてもギャル子と一緒にいた。

冗談だか本気だかよく分からなかったし、なに言ってんだコイツ?バカはうつらないぞと思って自己完結してボケーーとそのままいた。

 

コミュニケーションがあまりに下手すぎて意思表示がまったくできていなかった自分が悲しい。

一緒の高校にいこうと言われて嬉しい気持ちも、先生の無遠慮な発言への反発も、なにも表現できなかった。

 

だからこそ一緒にいれたのかもしれないけど。

ギャル子はギャル子でクラスから浮いているような雰囲気もあった。

すべての人がごちゃ混ぜで青臭いエネルギーが渦巻いている公立中学のクラスのなかで未熟な者同士のピースかふいにはまっていた。

同じ高校に行くことはなかったし、なんなら別のクラスになった時点で縁遠くなった。中学2年のあのクラスで生き残るために、ただ一緒にいることが必要だった。