海底の先

日常や本、映画などで心が動いた瞬間を文章にします。

新卒1年目、すぐにボロボロになった話。

⚠︎暗い内容です⚠︎

 

希望持って入社した新卒1年目、このままだと殺されると思った。

 

人を信頼してはいけないことを知った。

自分を守るのは自分しかいない、常に自分を守ることを考えなければならない。それが辛かった。

 

上司、会社という圧倒的な権力。

私の生きるためのお金、将来、時間、休日、住む場所、健康、考え方……すべてにおいて圧倒的な力を持つものの存在と、それに「逆らってはいけない」という現実。恐ろしかった。

 

急速に身体が悪くなっていくのを感じた。常に身体の様々な場所が痛くなった。薬を手放せなくなった。まともに食べれなくなった。少しでも食べると下すようになった。心臓が変な動きをするようになった。身体が鉛のようだった。仕事が終わって1人になるとしゃがみ込んで歩けなかった。それでも体調が悪いなんて一言も言わなかった。言えなかった。それにも関わらず「身体が辛いのはみんな一緒なんだから」と説教されて責められて謝罪する日々だった。

 

自らをコントロールして歩み、意思を外部に示すことを学んだ大学4年間の生活とは真逆の監獄だった。会社という社会のなかで、正しさを作るのは声の大きい上司だった。雑談であっても気を抜くことは許されなかった。

 

急速に思考が狭まっていくのを感じた。まともな思考ができなかった。毎日なぜか涙が溢れた。笑おうとしても笑えず、それでもなんとか作り笑いを努力していた頃、笑顔で仕事をしろと言われて気がおかしくなりそうだった。笑顔というものが嫌いになった。自分の感情が急速に醜くなって凝り固まっていくのを感じた。

人間不信になっていく自分が嫌だった。

 

もちろん私が未熟なのは分かっていて、自分に足りないところがたくさんあるのも理解していた。そのうえで自分がただ壊れそうだった。

 

朦朧とした頭で、個人のちっぽけな利害の闘いや人間関係のいざこざをどうにかするためにここで仕事をしようと思ったんじゃないと思った。

入りたくて入った会社だった。理想があった。

今までの学生生活で育ててきた私の心があった。

こんなところで殺されていい私じゃなかった。