海底の先

日常や本、映画などで心が動いた瞬間を文章にします。

市民のための図書館という存在について

 

市内の図書館に久しぶりに行った。

 

利用者カードを再発行しようとしたら、名前を書く欄の横の性別の「男・女」の欄が手書きで消されているのが目に入った。

 

ああ、そうだ、わざわざ性別を書く必要ないものね。

性別を書かなくてよいって、誰かにとっては細かいことでまったく気にしないかもしれないけど、別の誰かにとってはすごい大きなことかもしれない。

 

図書館はただ本を貸し出しするだけの場所じゃない。

市民みんなに開かれた、知を集めた場所。

きちんとその機能が果たされていることに感動した。

 

以前からの慣習の変更やイレギュラーな仕事って「誰の仕事?」ってなりがちだと思う。

さらに、提案になにかしらの反対が起こる可能性だってある。

性別欄をなくすということを組織として決定するということは、図書館としてあるべき形が共有されているからできたことだと思う。

 

どんな過程で性別欄を消したのか分からないから想像でしかないのだけれど。

図書館だけでの話ではなく、自治体全体でそういう動きがあったのかもしれないし。

 

そしていったん全部捨てて作り直すじゃなくて、二重線で消すってのが、紙を無駄にできないとか、あと色々人間的なものを感じるな…笑

 

 

市内の図書館はどこもいろんな企画やイベントを行なっていて、市民の居場所にもなっている。

すごく理想的で、自分が住んでいる市を好きだなぁと思ったよ。