小説を先に読んだうえで映画を観ました。
(小説の感想 https://a2020-01.hatenadiary.jp/entry/2020/01/19/235014)
最初はやや駆け足な気もしましたが、小説よりも園子が哲雄と結婚したわけが納得できたような気がしました。園子、いい笑顔なんだよなぁ。
その笑顔が消えて、夫婦の危機が訪れたときのあの話し合いからの会話があんまりにも凄かった。観てていつのまにか泣いてしまった…
苛立ちも絶望も、そのなかで足掻く意思も胸に深く沈み込んできました。
それぞれから見える世界が違ってしまって、それでも相手を想っていて、それが裏目に出て、言葉を尽くして、相手に向き合って、また手をなんとか掴もうとする……
小説からは哲雄の人物像の印象や流れなどの変更点があります。それは小説が10年前に書かれたものであったり、映画化するうえで時間の制約や、観る層が違うなどなど考えられた結果なのだと思います。
受け取った人に「哲雄がクズ」だけの感想を抱かせちゃいけない。
『ロマンスドール』の核となる主題は、2人の愛とすれ違い、そこから関係性を築きあげていくことなんだと……普遍的なことなんだけど、これからも人類は同じようなことをみんなそれぞれの世界とストーリーで悩んでいくんだろうなぁ。だってどんな2人でもすれ違うというか、そもそも独立した別の個人だからね。別の世界から歩み寄るのを忘れちゃいけないけど、近い関係になって日常になってしまうと努力を続けるって難しいんだな。
でもみんな別の世界で生きてるのに、悩む根本的なことは同じようなことなんだ。不思議だね。
私もあの台詞言ったことあったなぁ。そこからお互いに関係性築いて続けようとしたけどできなかったね。それでもお互いに向き合おうとすることができたのは幸せだったし、その結果だから納得してる。そう思ってるのは私だけかな〜〜、もう歩み寄ることもないから考えても仕方ないんだけどさ。
毎度のことだけど文章の収拾がつかないな。
あとさ、郊外で客があんまりいないレイトショーってなんかいいよね。好きだな。