海底の先

日常や本、映画などで心が動いた瞬間を文章にします。

はじめての、寄席!

神田伯山にハマりまして、(https://a2020-01.hatenadiary.jp/entry/2020/05/10/223430

新型コロナ禍で閉まっていた寄席が遂に再開されたので実際に足を運んだお話です。

 

人数制限をして席を開けるなど対策のあるなかでの新宿末広亭7月の上席はなんとも豪華なメンバー。

昼夜で入替あり整理券配布という特別興行でした。

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整理券配布は11時から。有給消化を兼ねて初日に来ているので混み具合が分からず、ドッキドキしながら新宿に向かいました。

 

伊勢丹の大通りから一本横に入ったところに木造建築の新宿末広亭はあります。何度も通ったことのある道のすぐそばにこんな風情のあるところがあるなんて知らなかったなぁ……知れてよかったなあ……

 

平日の雨天にも関わらず、行列ができていたものの整理券を手に入れてホッと一安心。

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そういえば、伯山のYouTubeで観ていた末広亭は楽屋と高座が主でした。客席がどうなってるかは実際知らないわけです。いざ、夜になって末広亭に入ってみるとまるでタイムスリップしたかのような異世界で驚きました。

そしてかすかに雨の音が聞こえる。

実際に行ってみないと分からない質感ってあるよなぁと建物だけでまず実感しました。

 

合間に働く前座さんの動きにすごいなぁと思ったり。

初めてみる方も含めていろんな芸人さんや笑いの種類を見るなかで笑いの自分の好みが少し分かったり。

講談の張り扇の実際の音の響きや細かい変化だったり。

難しい話だと思っても、目の前で行われていることだから感覚に訴えてくるものがあって話についていこうと思ったり。

いやぁでも4時間座って聴くのは案外身体にくるものだなぁとぼんやりもしちゃったり。

周りがみんな笑ってここ笑いどころだったのか…と気が付いたり。

怪談話の演出にワッと驚いて不安になれるのはやっぱり現場だからこそだったり。

寄席は客席の雰囲気などをみんなでリレーしていくもの、というのに納得したり。

二ツ目に昇進した三遊亭遊七さんに対する拍手の大きさやその次の玉川大福さんによる言葉で寄席のあたたかさを感じたり。

そもそもライブ芸というものは客席の反応に対応して作っていくものなのだという根本的な部分への理解。

コロナ禍での「リモート」は芸においては代替にはならず、別物と思うのが正しい認識だと強く思いました。

どうかこれからどうなるか分からないコロナ禍において、文化の灯火が消えることのありませんように。

 

新鮮なことがたくさんあって、見た演目に対する感想なしで1000文字を超えました。

これが、お時間いっぱいいっぱい!というところでしょうか。それはまた次に分けて書くことに致しましょう。